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自分の目で分かる歯周病の諸症状について知っていますか??

2023年4月7日

Symptoms of periodontal disease

前回のコラムでは、歯周病の典型な症状について挙げて、個々に症状の原因にについて解説しました。

今回のコラムでは、自分の目で見てセルフチェックできないかという「患者さん自身が目にふれることができる歯周病の諸症状」点に視点を向けてということで解説していきます。

  1. ①色が赤く変わってきた
  2. ②腫れている
  3. ③血が出やすい
  4. ④形が変わりプヨプヨする
  5. ⑤痛みがある、(むずがゆい)
  6. ⑥歯と歯の間の歯ぐきがさがってしまった
  7. ⑦押すと膿が出る
  8. ⑧歯の根元の歯ぐきが下がってしまった
  9. ⑨歯の付け根にねばねばした白いものがついている
  10. ⑩歯の付け根に硬い石のようなものがついている

以上の①~⑩のような状態がある場合は、歯周病にかかっている可能性があります。

歯周病の病態は多様なのですが、前回のコラムでも解説したように発症はまず歯ぐきの変化から始まります。

歯の付け根に汚れ(プラーク)が付着すると歯肉炎が生じ、歯ぐきの色が健康な時の歯ぐきの色であるピンク色から、炎症状態の歯ぐきの色である赤色に変化します(①の状態)。

その後、皮膚で言うと蚊に刺されたように歯ぐきが膨らんだ状態になり(②や④の状態)、歯ブラシなどの刺激で出血が生じやすくなります(③の状態)。

歯肉炎になると歯と歯ぐきの間にある溝が深くなり、歯肉ポケット(仮性ポケット)と呼ばれるポケットができます。。

さらに歯肉炎が進行すると歯周炎に移行し、歯肉ポケットがより深くなり、歯周ポケットが生じます。

そして歯の周りを取り囲んで歯を支えている歯槽骨が吸収し、歯は揺れるようになります。

歯肉炎と歯周炎の違いは、歯ぐきの炎症にプラスされて骨の吸収が生じているかどうかで区別をします。

歯周炎になると、歯ぐきは下がり、歯と歯の間にすき間が空き(⑥の状態)、また歯並びが変わってくることがあります。

場合よっては、膿が出る(⑦の状態)ようにもなります。

そして、歯ぐきの腫れにともなう痛みやむずがゆさ(⑤の状態)、自然出血、排膿に伴う口臭が生じることがあります。

さらに歯の間だけでなく、他の場所の歯ぐきが下がる歯肉退縮(⑧の状態)も生じることもあります。

歯周病の原因は汚れ(プラーク)(⑨の状態)で、白くねばねばして歯にくっついており、これは虫歯の原因ともなる微生物の巣です。

汚れ(プラーク)が固まったものが歯石(⑩の状態)で、固く石のようにこびりついており、黒褐色や乳白色といった色をしています。

年月が経過した歯石は黒褐色でかなり硬さがあります。

年月がさほど経過していない歯石は乳白色の色として識別できます。

汚れ(プラーク)や歯石は歯ぐきの下に潜り込んでいる場合もありますが、歯の付け根のところや歯の裏側に肉眼で観察することもできます。

汚れ(プラーク)や歯石がある周囲の歯ぐきは炎症が起こって赤くなります。

ハブラシで磨いても歯石は取れません。

歯科で専用の機械や器具を用いて歯石取りをしてもらうことで炎症は引いていきます。

ただし、歯石をとったとしても、そこにまた汚れ(プラーク)が付くと、炎症状態は継続されてしまいます。 日頃の歯磨きで汚れが付かないようにきれいにし続ける意義がこの点にあるということになりますね。

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