歯磨きの仕方は普通の歯と同じですか?
2025年6月26日
前回のコラムでは、かぶせものが外れたときに取るべき適切な行動と、避けていただきたい注意点とについて詳しく解説しました。
今回のコラムでは「かぶせものをした歯の歯磨きの仕方は普通の歯と同じですか?」について詳しく解説していきます。
◆ かぶせものをした歯の歯磨きは、普通の歯と同じで大丈夫?
かぶせものをした歯も、白い素材であれば一見すると元々の健康な自分の歯と同じように見えるので、「特別なケアは必要ないのでは?」と思われるかもしれません。
確かに、基本的な歯磨き方法に大きな違いはありませんが、実はより丁寧なケアが必要なポイントもあるのです。
かぶせものはぴったり合うように精密に作られていますが、それでもごくわずかな段差や隙間が生じることがあります。
このわずかな段差や隙間の部分にプラーク(歯垢)や食べかすが溜まりやすく、放置すると歯ぐきの炎症(歯周病)や、かぶせもの内部の虫歯(二次的なむし歯と言います)の原因になることがあります。
◆ 普通の歯磨きに加えて、+αの「意識」と「道具」が大切
・ブラッシングは優しく丁寧に
かぶせものの周囲を磨く際は、毛先のやわらかい歯ブラシを使い、歯ぐきとの境目をなぞるように磨きましょう。
力を入れすぎると、歯ぐきを傷つけたり、かぶせものと歯の境目が摩耗したりする原因になります。かぶせものと歯の境目が摩耗すると、深い窪みができてしまいプラークがさらに停滞しやすくなり、悪循環となります。
・歯間ケアも忘れずに
かぶせものの両側の歯との間は、特にプラークがたまりやすい部分で、虫歯を作りやすい部分ですす。
デンタルフロスや歯間ブラシを毎日の習慣に取り入れることで、目に見えない汚れもしっかり除去できますが、その部分の汚れを取ることに意識を待つことがとても大切です。
特にブリッジをされている方は、ブリッジの下の空間専用のフロス(スーパーフロス)などの補助清掃用具を使うと効果的です。
◆ こんなサインにご注意ください
かぶせものをしている歯に次のような症状が出た場合は、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
・ブラッシング時に出血がある
・歯ぐきが腫れている・赤くなっている
・かぶせもの周辺がしみる、違和感がある
・糸ようじが引っかかる感じがする
これらは、かぶせものの内部で虫歯が進行していたり、歯周病が起きていたりする兆候の可能性があるかもしれません。
◆ 定期的なメンテナンスが長持ちの秘訣です
どんなにしっかり磨いていても、ご自身だけでは完全に落としきれない汚れが存在することがあります。
かぶせものを長持ちさせるためにも、3~6ヶ月に一度は定期検診やプロフェッショナルクリーニング(PMTC)を受けることをおすすめしています。
歯科医院では、かぶせもののフィット感や状態のチェック、歯ぐきの健康状態の確認も行っています。
不具合を早期に発見できれば、修復で済むことも多く、再治療のリスクを減らすことができます。
◆ まとめ
かぶせものをした歯も、天然の歯と同じように毎日の歯磨きが欠かせません。
ただし、「普通の歯と同じで大丈夫」ではなく、少しだけ丁寧な気遣いをプラスすることが、かぶせものを長持ちさせ、口腔内を健康に保つコツです。
ご自身のケアだけでなく、私たち歯科医師や歯科衛生士と一緒に、長く快適に使えるお口の環境を守っていきましょう。


