歯科衛生士がお伝えする!口内炎について(その①)
2024年5月18日
こんにちは。
今回と次回の2回のコラムでは、口の中にできる口内炎について、歯科衛生士の観点からお伝えしていきますね。
口内炎は、口腔内の粘膜にできる痛みや違和感を引き起こす炎症性の病変なのですが、皆さんがご自身のお口の中に口内炎が(突然できることが多いですよね!!)できた時に悩む際に、その原因や対処方法について正しい知識を持っていれば苦痛が減るのではないかと思います。
口の中に頻繁にできる人もいれば、稀にしかできない人もいます。
口の中のあちこちに複数できる人もいれば、できても1か所だけの人もいます。
このように個人差があるのですが、これにはどんな原因なのかが関わっているようです。
今回は口内炎のコラムの前半として、口内炎の原因にはどんなものがあるのかについてと、それぞれの原因でできる場合の口内炎の大きさや、単独でできることが多いのか、または多発することが多いのかなどについて説明していきますね。
口内炎の原因
口内炎の原因についはさまざまなのですが、主な要因には以下のものがあります。
外傷や咬傷
口内炎の主な原因の1つは、歯ブラシや食事中の硬い食べ物による口の中の組織への外傷や咬傷で、歯みがき時の歯ブラシの過度な力で歯の付け根付近の歯ぐきを傷つけたり、硬い食べ物を咬む際に頬の粘膜に硬い食べ物が直接突き刺さったりこすれたりなどで傷ついたり、急いで奥の歯で食べ物をつぶす動作を急いでいる場合に頬の粘膜や、舌の先端や側面を咬んでしまい傷つくことがあります。
傷が口内炎に変化するのであちこちに多発することはありませんが、傷の大きさが大きいと、口内炎の大きさも大きくなる場合もあります。
栄養不足やストレス
栄養の偏りやストレスは、免疫力の低下や口内の粘膜の状態に影響を与える場合があります。
ビタミンやミネラルの不足は口内炎の発生リスクを高め、ストレスは免疫機能を低下させ、口内炎の発生を促進するとされています。
栄養不足が原因のため大きさは大小問わず、また場所も問わず多発することがあります。
アレルギー反応
口腔内のアレルゲンによるアレルギー反応も口内炎の原因となり、口内炎がアレルギーによる反応である場合、特定の食品や口腔ケア製品、または口腔内の環境要因が原因とされています。
アレルギーとなる食品などが触れた部分が原因であればその周囲が口内炎になり、大きさや数はまちまちです。
感染症や疾患
口内炎は、口腔内の感染症や疾患の症状としても現れる場合があり、例えば、ヘルペスウイルスによるヘルペス性口内炎や、免疫不全疾患による反応性口内炎などがあります。
多発することが多く、治癒までに時間がかかることが多いようです。
上記のような原因が口内炎の発生に関与するとされているのですが、口内炎の対処方法には一体どんなものがあるのかが気になりますよね。
具体的な口内炎の対処方法は、次回の後半のコラムで説明していきますね。