歯科衛生士がお伝えする!歯を汚しにくい食べ方で健康な歯をキープしよう
2023年12月22日
美しい歯を保つためには、食べ物の選び方や摂り方にも気を使うことが重要です。今回は、歯を汚しにくくする食べ方のポイントを歯科衛生士の立場からお伝えしますね。
甘いものは食事の最後に
砂糖を多く含むデザートやお菓子は、食べることで口内の酸が増え、歯に悪影響を及ぼす原因となります。
そのため、できるだけ食事の最後にデザートや甘いもの摂ることを心がけて下さい。
食後に水を含むようにして飲むことで酸が中和され、歯が多少なりとも守られますよ。
フルーツは食事中に
フルーツは天然の糖分が含まれていますが、同時に歯に良い栄養素も豊富です。
食事中にフルーツを摂ることで唾液も分泌されて中和しやすくなり、歯を清潔に保ちます。
また、果物の繊維も歯の表面と摩擦することで、歯の表面の汚れを取り除くのに役立ちます。
意外に知られていませんが、フルーツの酸性度はオレンジやイチゴ、パイナップルなどを例にすると㏗3~4辺りで酸性に傾いたものが多い傾向です。
そのため、極端に酸味の強いフルーツを食事以外に頻繁に摂取する場合は、酸による歯の脱灰に注意が必要です。
生野菜を積極的に摂る
生野菜は食物繊維が豊富なので、咬むことによって食物の繊維と歯の表面とこすれ合うことでプラークや食べかすを取り除く効果があります。
サラダや生野菜を積極的に食事に取り入れることで、歯が汚れにくく歯を清潔に保つことができます。
レタスやキャベツに代表されるいわゆる「サラダ」として出される野菜を、食事の前半に食べる方が多いかもしれません。
生野菜による食事中の歯の表面の汚れを取る効果というものを考える場合、油分が多いようなベタベタした汚れや、粘着性の食物というような歯の表面に付着して取れにくい食材がこれから食べる食事のメニューの中にあるなら、これらの食材を食べた後などにサラダの中の生野菜を咬むことで、油分や粘着性汚れのある歯の表面の清掃には役立つと考えられます。
そういう点を考えてみると、場合によってサラダを食べる順序や、サラダを後で半分食べるなどの工夫をしてみるのも良いかもしれませんね。
乳製品で歯を守る
チーズやヨーグルト、牛乳などの乳製品には、歯に良い成分が含まれています。
酸性度も㏗6~7辺りなので歯に対するリスクは低めです。
特にカルシウムやリンが豊富で歯のエナメル質を強化し、歯を守る働きがあります。
食後にチーズやヨーグルト、牛乳を摂ることで歯の再石灰化の一助となり、歯を健康に保つ手助けになります。
ただし、チーズは粘着性があり歯にベタつく汚れとなりやすいので、食べる順序を工夫すると良いですね。
酸っぱいものは控えめに
酸っぱい食べ物や飲み物は歯のエナメル質を溶かします。
レモンや酸味の強い飲み物は摂取量に気を付け、食事の中でと一緒に取ると影響を和らげることができます。
特に健康志向でお酢を飲まれる方は特に要注意です。
飲むタイミングと回数を気にしないと「多くの歯を短期間のうちにボロボロに」してしまいます。
飲んだ後に口の中の酸を早々に中和することを考えて摂取したいですね。
これらのポイントを意識ながら飲食する順を考えた上で食事を楽しんでいただくことで、歯を健康に保つことができますよ。