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歯科衛生士がお伝えする!食べ物と歯の秘密 ~健康な笑顔のために~

2023年12月29日

前回のコラムでは、歯の表面の汚れに着眼した食事の食べ方の工夫についてお伝えしましたが、今回は、歯や歯ぐきと食事の深い関わりについて、歯科衛生士の立場からより詳しくお伝えしますね。

食べ物は私たちの日常生活において欠かせないものであり、歯や歯ぐきの健康にどういった影響を与えているのか、一緒に見ていきましょう。

カルシウムと歯の健康

歯を丈夫に保つために欠かせない栄養素は何かといえば、それはカルシウムです。

乳製品や豆腐、青魚などに多く含まれているのですが、これらの食品をバランスよく摂ることで、口の中で食物のカルシウムにより歯のエナメル質が強化され、歯を虫歯や歯周病から守ります。

特に成長期の子供たちにはカルシウムが欠かせませんので、食事に工夫を凝らして摂取していくと良いですね。

食べ物だけでなく、だ液の中にもカルシウムが含まれているんですよ。

砂糖と歯の敵対関係

砂糖は歯にとって最大の敵であることは多くの方はご存知だと思います。

砂糖を摂りすぎると、口の中の細菌がこれをエネルギー源として使い、酸を発生させます。

口の中でこの酸が歯を溶かして脆くし、虫歯の原因となっているのです。

食べ物からの砂糖の摂取をなるべく控えるようにするか、または食後に十分な水分を摂り口をすすいで酸を中和させましょう。

また、歯みがきの際には歯の裏側や歯と歯ぐきの境目までしっかりと磨いて、歯の表面に残っている糖分を除去することも重要なのですよ。

酸性食品と歯のエナメル質

酸性食品や飲み物、例えばコーラやサイダーなどの炭酸飲料、疲れが取れると言われているクエン酸飲料、健康に良いとされている黒酢などの酢に関する飲料、砂糖も入った酸味のある柑橘類のジュース、炭酸の入ったサワーキャンディーや、梅干しなどは、直接歯のエナメル質溶かして脆くし、虫歯のリスクを高めます。

砂糖による虫歯菌による虫歯ができる過程とは違って、酸自体を口の中に直接含むことで容易に歯を溶かしてしまうので、実は砂糖よりもこちらの酸性食品や酸性の飲み物の方が歯にとっては深刻な問題なのです。

これら酸性食品や飲み物を摂る際には、食後に十分な水分を摂り、口内を中和させるよう心掛けましょう。

また、歯磨きはすぐ行わないで食後30分程度遅らせて行うと、エナメル質が回復しやすくなりますよ。

食物繊維と歯周病予防

食物繊維は虫歯予防よりも歯周病予防に効果があるのをご存知でしょうか。

生野菜や果物を咬むことで歯ぐきを刺激して唾液の分泌が増えるので、口内環境を悪化させにくく、歯周病の発症リスクを低減させます。

食事にはできるだけ新鮮な生の野菜などの食品を取り入れましょう。

食物繊維が歯の汚れを取る効果については前回のコラムに記載があるので、前回のコラムを参考にしてみて下さいね。

食前の歯みがきと食事の効果

食前の歯みがきによる食事の効果というのを考えたことはありますか?

これは意外に知られていませんが重要です。

簡単に言えば、食事の前に歯をみがいてツルツルにしておくことで、食べ物が歯に残りにくくなるのです。

また、歯みがきの際には歯ブラシを使って歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目や舌の裏側も丁寧にみがくよう心がけると良いですね。

歯をみがいた後でも、時間が経過するにつれて歯の表面には多少なりとも雑菌が付着し膜が作られていくということを知っておくといいですよ。

食べ物の摂り方に工夫を

食べ物を飲み込むときは、優しくかつゆっくりと咬むことが大切です。

急いで食べると早くカチカチと咬むので歯にかかる負担が増え、また食べ物が細かくなっても唾液が十分に分泌されていないとことで歯に付着しやすく歯垢ができやすくなります。しっかり咬むことで唾液がじわじわと分泌され消化も促進され、歯の負担もゆっくり咬むことで軽減されます。

早く咬もうとして、歯に持続的な振動や瞬発的な強い力がかかると、歯の本体自体がグラグラしたり歯が欠けたりすることが多いので気をつけて下さいね。

食後のケアも忘れずに

こんなことは説明しなくても当たり前なのですが、食事後にはできるだけ早く歯みがきを行うことで、歯についた食べかすや細菌を取り除くことができます。

出先などで歯みがきが難しい場合は水で口をゆすいだり、爪楊枝などで汚れを取れるだけ取りましょう。

歯ブラシ以外にも歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助的な道具を使って隙間のお手入れも忘れないで下さいね。

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