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歯周病菌の定着しやすい場所とは??<その②>

2023年2月21日

歯の痛み

前回のコラムでは、歯周病菌の定着しやすい場所が具体的にどういう所なのかの前半部分の、歯と歯の間、上下左右の一番後方に生えている歯の後側の面の歯の付け根付近の2つの場所についての効果的な掃除方法について解説しました。

今回は後半部分である

  • ・第1~第3大臼歯の歯根分岐部(奥歯の根と根が分かれる股の部分)
  • ・歯並びが悪い部分で、歯と歯が並んでいるが歯がねじれて生えている部位、段差が生じている部位、歯と歯が重なって生えている部位

の2つの場所についての効果的な掃除方法を具体的に説明していきます。

前回のコラムでも触れましたが、歯ブラシだけで磨いても掃除がしにくかったり、掃除しきれない部分であるという点は3.と4.の場所についても同じで、汚れや歯周病菌が定着しやすい場所と言えます。

歯ブラシの毛先が目標の部位に当たるように磨くことが重要なのですが、今回の3.と4.の場所は前回コラムで挙げた1.歯と歯の間、2.上下左右の一番後方に生えている歯の後側の面の歯の付け根付近の2つの場所と比べて3.と4.の場所は平らな部分がほぼ無く、角度を伴った曲面または凹凸があるため、歯ブラシ単独での掃除はほぼ困難で、補助的な道具を組み合わせるか、もしくは補助道具を用いないと掃除できない場所になります。

3.第1~第3大臼歯の歯根分岐部(奥歯の根と根が分かれる股の部分)

・エンドタフトブラシ

前回コラムの「2.後方に生えている歯の後ろ側の付け根付近」でエンドタフトブラシが効果的と説明しましたが、この道具は歯の根が複数ある奥歯の歯肉が退縮して根の股の部分である根分岐部と言われる部分が露出した部分についても効果的です。

根分岐部は曲面が多くを占めているため、エンドタフトブラシのつぼみ状の先端部を根分岐部に当てて、ほうきで掃くようにして汚れを取ります。

ハブラシのように前後にゴシゴシと動かすような動かし方ではなく、四角い箱の隅を耳掃除の綿棒などで掃除するようなイメージを待っていただけると理解しやすいと思います。

・歯間ブラシ

歯間ブラシは1.の「歯と歯の間」では、歯と歯の間に水平に歯間ブラシを差し込んで掃除をするとしましたが、これは比較的容易にできる方法です。

根分岐部は歯間ブラシが水平に入る場合もありますが、斜めにしたり垂直方向に立てて入れたりというように、根の曲面に沿って角度を状態に応じで変えて行う必要があるので難易度が高めになります。

太さも太いものよりも細めの4Sサイズなどが分岐部に挿入しやすく、奥まで入れやすいと言えます。

分岐部の奥まで歯間ブラシの長さの半分以上が入る場合は掃除の難易度が高いと言えます。

4.歯並びが悪い部分で、歯と歯が並んでいるが歯がねじれて生えている部位、段差が生じている部位、歯と歯が重なって生えている部位

  • ・デンタルフロス
  • ・エンドタフトブラシ
  • ・歯間ブラシ

歯並びの悪い場所に共通して言えるのは「四角い箱の隅」のような場所があり、歯ブラシだけでは掃除できないという事です。

歯間が開いていない状況であれば、デンタルフロスとエンドタフトブラシの2つの道具の組み合わせで対処をするのが基本になります。

歯間があいている場合はこの2つに加えて歯間ブラシも用い、3つの道具で対処することになります。

ハブラシでお口の中全体を磨いた後にこの場所を掃除します。

まずエンドタフトブラシで「箱の隅」のような場所の磨き残しを掃除しますが、歯の表側と裏側に対になるように「箱の隅」のような場所があるので、表裏を同様にほうきで掃くように掃除をします。

その後、歯間があいている場合は歯間ブラシを挿入して歯間の汚れを掃除します。

歯間ブラシも可能であれば表側と裏側の2方向から挿入して掃除するときれいになります。

最後にフロスを歯の先端から挿入して歯と歯の接点の汚れを掃除します。

このように複数の道具を組み合わせないと綺麗にならないため、手間がかかります。

逆に、掃除に手間をかけないと常に汚れがどこかに残っているので歯周病菌の巣になりやすいです。

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