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むし歯予防におけるブラッシングのポイントとは?(その②)

2023年11月10日

前回のコラムでのブラッシングのポイントの要点を整理すると、

  • ・歯ブラシは「毛先が硬すぎず、柔らかすぎず」が大切で、硬い毛先の歯ブラシは歯や歯ぐきに傷をつけることがあるので不向きで、普通かやや柔らかめの毛先の歯ブラシを選ぶと問題は少ない
  • ・歯ブラシのサイズは歯ブラシヘッドの横幅や縦幅が大きすぎたり、高さが高すぎるものは「奥の狭い所」に当てづらいために上手くみがけないのでみがき残しを作りやすく、また歯ブラシのタフト数が多くなるに連れてヘッドの縦幅が大きくなり、タフト数が26以上の歯ブラシは「奥の狭い所」には不向きな歯ブラシとされる
  • ・電動歯ブラシは構造上の理由からヘッドが大きいものが多く、「奥の狭い所」にブラシの毛先を上手く当てられないものは効率悪く、みがき残しが生じる場合も多いので、電動歯ブラシすべてにおいて、汚れがたくさん取れるというわけではない
  • ・正しいブラッシングの方法は、歯ブラシを45度の角度で歯ぐきに向け、やさしく2歯ずつ5往復程度動かす動きを、1歯ずつずらしながら繰り返してみがと効率よく汚れが取れ、4~5歯を一気にみがくみがき方は歯と歯の間のくぼみの汚れが取れず効率は悪い
  • ・歯ブラシの持ち方は、鉛筆持ちか指先持ちであれば、歯や歯ぐきを傷つけず歯ブラシも長持ちするが、握りこぶしの状態で握ってみがくと、歯や歯ぐきが傷つくだけではなく歯ブラシの毛先がすぐ開いてダメになりやすい

という内容でした。

今回は、前回の前編のコラムの要点を理解した上でその続編の後編という事で、残りの項目について解説していきます。

前回コラムで解説した2歯ずつみがく方法でブラッシングを行うのであれば、上下の歯を別々分けて、そして上下の歯の表側と裏側に分けて行うわけですから、上の歯の裏側の列、上の歯の表側の列、下の歯の裏側の列、下の歯の表側の列の、合計4列をみがいて掃除するという事になります。

その時間は恐らく3分程度はかかるのではないかと考えられます。

このコラムを書いている私も、この方法で歯をみがいていますが3分程度かかっています。

そもそもブラッシングは急いで行うものではありません。

歯ごたえのある食べ物や、隙間に挟まった食べかすを丁寧に取り除くために、時間をかけてゆっくり行う事が望ましいのです。

そして、補助的清掃道具とされている歯間ブラシやフロスを使って、歯の隙間や歯と歯ぐきの間の食べかすや、歯垢を除去することも歯みがきの際に行うと、汚れの除去率は増します。

これらの道具は歯ブラシだけでは届かない箇所をきれいにできるからです。

また、正しいタイミングでブラッシングを行う事も考えると良いとされており、朝食後と夕食後又は就寝前にブラッシングをすることが重要です。

特に、夜間のブラッシングは特に重要で、寝る前に口の中をしっかり清潔に保つことで、細菌の増殖を防ぎます。

寝ている際にはだ液の分泌が停止しているので、寝る前に口の中が汚れていてそのまま就寝した場合、歯周病やむし歯の細菌はかなり増殖します。

これらの細菌は酸素がない状態を好み、無酸素状態の際に活動と増殖を活発に行うので、口を閉じて口の中に酸素が多く入ってこない夜間は増殖にもってこいの環境なのです。

さらに、その際に口の中にみがき残しがあると、細菌にとってのエサなるので、細菌にとっては生きていくために「天国のような場所」となるわけです。

ご自身の口の中が、細菌にとっての「天国のような場所」にならないように、就寝前のブラッシングは念入りにした方がいいのです。

最後に、適切な歯みがき粉を選ぶことなのですが、これは以前に書いた「歯についてのコラム⑭」に詳細に解説していますのでそちらを参照して下さると理解が深まります。

詳細についてはコラム⑭「虫歯予防におすすめの歯みがき粉の選び方とは?」に譲り、ここでは適切な歯みがき粉としての要点だけを列挙しておきます。

  • ・フッ素が含まれているものを選ぶ(含有量が高いかどうかも参考に)
  • ・汚れが落ちるかどうか
  • ・歯や歯ぐきを傷つけない成分か(研磨剤が多い、または粗いものはNG)

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