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妊婦が虫歯になりやすい理由とその予防方法とは??

2023年9月22日

妊娠している間に歯を悪くしてしまって・・・・、という方が、出産後の定期検診時にいらっしゃいます。

妊娠期間中には、女性の体内ではさまざまな変化が起こり、これに伴って口の中にも影響が及ぶことがあり、妊婦の方は虫歯になりやすい傾向があります。

今回のコラムではその理由と予防について解説します。

妊婦が虫歯になりやすい理由

ホルモンバランスの変化

1つ目に、妊娠中には女性ホルモンのバランスが大きく変化することが原因となります。

特にプロゲステロンと呼ばれるホルモンは、歯肉の血行を増加させ、歯垢や食べかすが歯ぐきに付着しやすくなる可能性があり、これにより歯周病や虫歯のリスクが上昇します。

ホルモンの変化による歯周病や虫歯のリスクを予防、低減するために、丁寧な口腔ケアが重要になってきます。

普段の歯ブラシによる歯磨きに加えて、フロスや歯間ブラシなどの補助的で思想道具を用いて適切な使用を続けることで、歯垢や食べかすを効果的に除去し、口の中を清潔に保つことができます。

食生活の変化

2つ目に、妊娠期間中は食生活に変化が生じることがあります。

特に間食の回数が増え、お菓子や炭酸飲料の摂取も増えることがあり、糖分が口の中に長く残り、虫歯の原因となる酸性の環境が作られやすくなります

特に間食の回数が多いと、虫歯になる可能性は高まります。

健康的な食生活を維持することが虫歯予防の一環ですので、栄養バランスの取れた食事を心掛け、甘いおやつや炭酸飲料の摂取を控えることで、虫歯のリスクを減少させることができます。

つわりの影響

3つ目は、妊娠中の嘔吐や胃酸が影響します。

妊娠中には嘔吐や胃酸の分泌が増加することがあり、これにより胃酸が口腔内に流れ込み、歯のエナメル質を脆くする可能性があります。

分かりやすく言えば、胃酸が歯の面に触れることで歯の表面に脱灰現象が生じ、歯の表面のエナメル質がふやけたような状態となり、壊れやすくなっているのです。

脆いエナメル質は虫歯の進行を早める要因となります。

妊娠初期の2か月目までは「つわり」が生じやすく、嘔吐することが多いかもしれません。

嘔吐後にはすぐに水でうがいを行うことで、口腔内の胃酸を中和させることが重要ですが、歯の表面が脱灰しているので、うがいを行う際は口の中の酸性度合いを中和することを目的として行うだけに留めて、歯をこすらないように注意しましょう。

また、歯の脱灰部分の再石灰化にかかるとされる時間は30分程度と考えられていますので、「歯磨きは嘔吐の後に水で口の中の酸性度合いを中和してから30分程度経過以降に行う」ことで、エナメル質を保護することができると考えられます。

妊娠中は虫歯や歯周病のリスクが増加するため、定期的な歯科検診が特に重要で、虫歯や歯周病の早期発見と適切な治療が可能です。

歯科医師は妊娠による口腔健康の変化を把握し、その人その人に合った適切なケアプランも提案してくれますし、妊娠中でも安全な治療方法や処方薬がありますので、遠慮せずに相談してみて下さい。

また、歯科医師に妊娠の有無や妊娠期間を伝えることは、最適なケアを受けるための参考にされます。

まとめ

以上のような理由から、妊婦の方は虫歯になりやすい傾向があるため、ご自身でも妊娠中の口腔ケアに十分な注意を払うことはもちろんのこと、健康的な食生活、適切な口腔ケア、定期的な歯科検診を通じて、虫歯の予防と口腔健康の維持に努めて下さい。

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